自分の周囲を知る(平成30年2月分法話)
この世は迷いの世界であり、苦の世界である。
迷いを離れ、悟りを開き、苦の世界から離れよう。
この仏様の教えを聞いて、
納得される人と、納得されない人が居られます。
受け入れようとする人と、受け入れたくない人があります。
私達は、おおよその場合、自分中心で物事を見ます。
自分中心で物事を考えます。
それは、自分の体・自分の心があり、
体で感じ、心で思うからです。
自分が感じ、思ったことがストレートに表面に出てしまいます。
良い感覚か、悪い感覚か。もしくは何も感じないか。
良ければ嬉しいし、
悪ければ不快になる。
何にも感じなければ黙ってスルーします。
これらは、自分一人の世界です。
しかし、この世界には自分以外の人が大勢います。
いや、自分以外の人の方が圧倒的に多いのです。
そして、それぞれが独立した意識や感覚を持っています。
それぞれが体や心を持っています。
それらが、関わりあってこの世界が造られています。
この事は、皆が知っていること。当たり前のことです。
しかし、案外大事な時に、この事が忘れられていると思います。
自分は苦の中にいる。迷いの中にいる。このことは自覚出来ても、
自分の周囲の人のことは、案外考えていません。
自分だけが苦しいんじゃない、
周りの人も苦しんでいるんだ。
自分だけが迷っているんじゃない、
周りの人も迷っているんだ。
この考えが持てれば、自分一人だけでない、
また、周りに引きづられることなく、
自分の行動も変わってくるのではないでしょうか。
相手の立場でも考えてみる。
そうすることで、新たな考えも生まれるのではないでしょうか。
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