お釈迦様の教えを学びましょう<3>(平成29年10月分法話)

お釈迦様が初めて説法をされた時の「四諦、八正道」。

四諦は「苦集滅道」

最初の「苦諦」は、

四苦八苦で説明されることが多いです。

四苦八苦とは、

生老病死(しょうろうびょうし)の四苦と、

怨憎会苦(おんぞうえく)憎い者と会う苦

愛別離苦(あいべつりく)愛する者と別れる苦

求不得苦(ぐふくとっく)欲望が満たされない苦

五取蘊苦(ごしゅうんく)迷いの世界に存在する一切は苦

私達がこの世で生きていく上での苦しみを

お釈迦様が整理して、お話して下さいました。

この他にも、自分には違う苦しみがあると思います。

しかし、それらは全て五取蘊苦に含まれます。

そしてお釈迦様は、

それらの苦の原因を「集」として説明されます。

それは「12因縁」の教えです。

詳しく説明は致しませんが、

結論だけ申しますと、

「苦の根本原因は無明(むみょう)」と説かれます。

無明とは、

人生や事物の真相に明らかでないこと。

即ち、全ては無常であり、

固定的なものは何もない(無我)という事実に無知なこと。

この無明がもとで、固執の念(我見)を起こし、

さらに種々の煩悩の発生となる。

迷いの根本で「愚癡(ぐち)」ともいう。

貪欲(とんよく)瞋恚(しんに)と合わせて

「三毒」と言われます。

つまり、

私達は、物事の本質を知らずして

自分の気持ちのままに事をなしていく。

それが善事なら良いのですが、

それが悪事であれば、苦になっていきます。

お釈迦様は、

苦の元は「無知」であること。

だから、正しい教えを学んで、

正しい教えのままに実行して下さい。

そうすると「滅(めつ)」で説明される幸せで、

安楽な世界で生活できると説かれています。

「滅諦」とは、

私達の苦悩が消滅した「涅槃」の世界。

涅槃とは、

煩悩の火が吹き消された状態の安らぎ、

悟りの境地をいいます。

即ち、全ての生命体の求める理想郷です。

「道諦」とは、

私達が涅槃に至るための行為です。

八正道は下記の八つの行い。

①正見(しょうけん)正しい見解

②正思(しょうし)正しい思惟

③正語(しょうご)正しい言葉

④正業(しょうごう)正しい行い

⑤正命(しょうみょう)正しい生活

⑥正精進(しょうしょうじん)正しい努力

⑦正念(しょうねん)正しい心の落ち着き

⑧正定(しょうじょう)正しい精神統一

これらの教えの内容を学ぶことが大事です。

そして正しく理解し、

正しく実行するように努力することで

一歩ずつ、幸せな世界に近づくことが出来ると

お釈迦様は教えて下さっています。


中山身語正宗覚弘院

中山身語正宗(なかやま・しんごしょうしゅう)覚弘院(かっこういん)のホームページです。住職は69才の男性です。このホームページを通して少しでも中山身語正宗 覚弘院を知っていただければ有難いと思います。