毎月の法話(令和5年3月)
「牛飼いとガマ」から お釈迦様の説法を聞いた後、牛飼いの男は一目散に駆け出した。 その時、牛飼いの男は「恐いよ、恐いよ」と叫びながら走っていた。 その声を聞いた人々は、 ある人は、何も分からぬままに一緒に走り出したり、 又ある人は、「何が恐いのだ」と聞きます。 「生きているのが恐いのだ。 老いていくのが恐いのだ。 病気になるのが恐いのだ。 死ぬのが恐いのだ」との答えを聞いて、一緒に走り出す人もいた。 牛飼いの男を先頭に、大きな集団となって、村に入って行った。 すると、村の人々は「何事が起ったか」と大いに驚き、色々な反応をした。 一緒に駆け出す者もあれば、財宝をしまい込む者、武器を持って飛び出す者もある。 その中の一人の男が、先頭を走る牛飼いの男に「何事か」と尋ねると、 「恐いよ、恐いよ」と。何が恐いのかと尋ねると、「生老病死の四苦が恐い」と。 その答えを聞いた村の人々は「なんだ、そんな事か」と安堵した。
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お釈迦様が修行を始めるきっかけになったのが、生老病死の四苦を認識されたことと言われます。
この四苦八苦を『苦』であると認識できるか否かによって、信仰を持てるか持てないか、分かれると思います。
頭で解っていても、実際にその苦しみを経験しないと「なんだ、そんな事か」と言うと思います。
苦を苦と思わない人は、ある意味幸せだと思います。
しかし、今は良くても、将来は分かりません。
今の自分には理解出来ないような事が、将来起こる可能性は否定出来ません。
お釈迦様の教えを信じて、仏教を信心していただければ有難いと思います。
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